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[コメント] アヒルと鴨のコインロッカー(2006/日)

原作をすでに読んでしまった身としては、製作陣の真摯な姿勢を感じるもののちょっと退屈なところもあった。
JKF

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







とはいえ、コインロッカーの中からボブ・ディランが聞こえてくる光景というのが映像にするとあそこまでいいものだとは思わなかった。

叙述トリックをうまく処理して原作を丁寧に映像化してはいたけれど、淡々としすぎていて、回想シーンを繰り返すあたりが少々退屈だった。本であれば字を読むことでシーンを思い浮かべるため、想像力の介入する余地が大いにある。ただ同じことを映像でやってしまうと説明しすぎ、しつこい感じが否めない。もうちょっと、想像力の介入する余地が欲しかった。

それから本作はオール宮城・仙台ロケということだけれど、高校まで向こうに住んでいた身としてはロケーションがいまいちだと感じた。仙台市内、宮城県内ですべてロケをしたのは立派だと思うし、ところどころ懐かしいとは思ったけど、特に意味がなかったように見受けられた。さりげなく風景に利用できるいいところがもっとあるんだよって言いたくなった。あと、バスの運転手や本屋の女の子に生粋の東北人を使用したところだけど、仙台市内ではあの本屋の女の子世代はあそこまで方言しゃべらないんだよね・・・。

いろいろケチつけたが話はもともと面白いし、役者はかなりよかった。伊坂幸太郎作品はこれからどんどん映画になるみたいなので楽しみ。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)イライザー7[*] うらかすみ

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