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[コメント] アニマトリックス(2003/米)

現在では『リローデッド』『レボリューションズ』が連作であり、二つで一つの作品的な意味合いになっていることは誰でも分かるが・・・
JKF

2001年頃だったか、マトリックスが続編二作を同時製作するという噂を耳にした。一つはネオが覚醒する以前の物語で時間軸は『マトリックス』の頃をすこしさかのぼった話になる。もう一作は今で言う『リローデッド』と『レボリューションズ』にあたる『マトリックス』以後の物語であるという内容のものだった。結局、『マトリックス』以前の物語は『アニマトリックス』として製作され、実写で公開することはなかったのだが、本編を観ると何となく実写にならなかったワケが納得できる部分があった。間違いなく客を呼べない。とはいえ、ジャパニメーションに近い感覚であり、続編二作にはなかった『マトリックス』という世界の違う一面を観ることができた。

マトリックスについて、『リローデッド』にあったような構造のくどい説明や蘊蓄がなくなり、マトリックスそのものの世界観を感じられるような物語が進められていたように思う。『ファイナル・フライト・オブ・オシリス』はアニメーション技術を無理矢理見せられたようで、アニメーション女のセクシーショットに萌えもせずふーんという感じだった。『セカンド・ルネッサンス』はどっちかというと『ターミネーター』の未来戦争のストーリーを、無理矢理引き延ばしたような感じで、ハッキリ言ってしまえば単ある蛇足でしかなかった。大体何だよあのロボットたちは。ハッキリ言ってウォシャウスキーが脚本を書いた作品はあまり面白くない。

が、それ以外は『マトリックス』第一作の前半部分にあったような、「現実のようでありながら夢を見ている感覚」をいろいろな角度から感じることが出来る作品であったと思う。映像技術をとことん見せつけるウォシャウスキーの続編とは違った意味で、この世界がマトリックスであることを少し信じてみたくなった。

(評価:★3)

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