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[コメント] 哀しい気分でジョーク(1985/日)

瀬川昌治の演出はもう揺るぎない安定感。間然するところのない聡明な演出ではないか。事実はどうか分からないが、ビートたけしも完全にコントロールされているように見える。尚且つ、その大胆さとナイーブさの特性が見事に引き出されている。
ゑぎ

 中井貴恵木内みどりも、極めて大人の扱い。柳沢慎吾の真面目さもとても良い。大谷直子の扱いは、少し残念には思ってしまうが、これはこれで潔さを認めるべきだろう。

 後半は「喜劇・オーストラリア旅行」でもある。シドニーでの馬車のシーンのカッティングなんかも息をのむ端正さ。エンディング近く、何度か挿入される飛行機のカットの素晴らしいこと!機内のシーンから時空を大胆に飛び越えたラストシーン。明るい音楽とストップモーション。なんて見事な対位法だ。

(評価:★4)

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