[コメント] 高原児(1947/米)
駅馬車が走って来るカットでクレジット。デニス・モーガン、ジェーン・ワイマン、ブルース・ベネット、ジャニス・ペイジの4人の名前が一枚で出る。舞台はワイオミング。強盗が横行していた、というような字幕が出る。
モーガンが、「詩人」という名の駅馬車強盗を追う話。原題は「シャイアン」だが、本作では町の名前を意味する。モーガンはシャイアンへの駅馬車の中で、ワイマンとペイジに出会う。この駅馬車が早々に襲われるが、強盗団のリーダは、アーサー・ケネディで、役名はサンダンス・キッドだ(この名前は西部劇ファンじゃなくてもご存じの方が多いだろう、実在のガンマンで、サンダンス映画祭の名前の由来でもある)。いろいろあって、モーガンはワイマンとケネディと組んで「詩人」を追うことになる。
シャイアンの町の食堂から窓外を撮ったカットに、歩くペイジをとらえる。ペイジは食堂に入って来、食事をするモーガンに加わる。食堂から出たモーガンがワイマンと会話し、二人、道を歩いて渡って来て、塀の側を歩く。ケネディが塀の反対側を付けているのを俯瞰で撮ったカットが来る。この辺りの人物の出入りの呼吸は矢張り抜群。
また、モーガンのバストショットで、彼の目がキーライト(よく女優の瞳だけに当てるライト)を当てたかのようにキラキラしているのが印象に残る。例えば、モーガンとワイマンが一夜を過ごす小屋のシーンなど。この場面は、小屋の風情もいいし、ガラガラ蛇はロープを越えられない、などと言いながら、二人の寝床を区切り、横になった二人が足と足でやりあう演出も楽しい。
本作も、随所で流石はウォルシュと思わせるし、中盤まではかなり期待させる出来なのだが、悪役として(今となっては)ビッグネームを演じるケネディが、イマイチ見せ場がないし、ラスボスのベネットも、ふがいないのが難点。
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