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[コメント] ソイレント・グリーン(1973/米)

1970年代ハリウッド製ディストピア映画の代表格と云ってもいい。つまり、物量的な意味ではチープな画面だが、シンプルで分かりやすい簡潔な演出が連続する。場面転換も分かりやすい。
ゑぎ

 そんな中で、終盤登場する安楽死施設のシーンが矢張り一番の見せ場だろう。なんという美しい自然の光景。なんという悲しい映画中映画の使い方。エドワード・G・ロビンソンの遺作であることを考えると、その悲しさは倍増しする。この後のソイレント・グリーンの種明かしは蛇足ではないかと思うぐらいだ。何の驚きもないし理に落ちている。エンドクレジットの背景はプリプロダクションの設計ではなく、多分、編集者もしくはリチャード・フライシャーの選択のような気がするし、そうであって欲しいと思うが、矢張り、これこそ本作の一番の見せ場なのである。

(評価:★3)

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