[コメント] オデッセイ(2015/米)
リドリー・スコットとしてはまとまり過ぎじゃないか。私とて、とても面白く見たし、感動もしたのだが、破綻のないスコット作品なんて、本当に彼が監督していたのだろうかと、いぶかってしまうじゃないか。考えれば、『エイリアン』も『ブレード・ランナー』も、最近の作品だって、破綻こそが魅力と云っても過言じゃないのだから。
冒頭の嵐のシーンは有無を云わさぬ展開で、さらに簡潔な見せ方がいい。ただし、中盤から、地球のシーンが多過ぎだ。ショーン・ビーンやジェフ・ダニエルズのつまらなそうな顔が出てくると、嫌な気分になる。もっと火星の場面が見たかった。さらに云うと、もっとマット・デイモンの苦難を描くのがリドリー・スコットらしさではなかろうか。
画面でも、たびたび挿入される、火星の地表を走るローバーの大俯瞰カットが圧倒的にいい。モニュメント・バレーのような火星の景観にも感動する。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。