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[コメント] 有名になる方法教えます(1954/米)

ジュディ・ホリデイの珍妙な魅力全開の映画。若きジャック・レモン(これが映画デビュー)も既に堂々たるものだ。しかし矢張りジョージ・キューカー+ジュディ・ホリデイで云えば、『ボーン・イエスタデイ』の方が見応えがある。
ゑぎ

 本作の屋内空間の演出は、驚愕するようなレベルまでは至っていない。本作の最も良いシーンは映画中映画のシーンだろう。このシーン、部屋の窓を閉め、照明が暗くなっていくところがいいです。こゝはグッと来ます。ただし、映された映画自体は作り過ぎの感がある。キューカーの映画中映画では『アダム氏とマダム』のパーティシーンで映された8mm映画の自然さの方がいい。本作の映画中映画が少々作り物めいて見えるのは、レモンがプロのドキュメンタリー映画作家という設定なので仕方がない面もあるのだが。

 ま、なんだかんだ云っても勿論キューカー、やっぱりとても面白い映画であることは確か。看板のペンキ塗り作業を見ながら「Faster,Please Faster!」と云うと作業が早送りになる、なんてどうってことないアイデアシーンだが実に可愛い。ホリデイには裸足になる癖があり靴を脱ぐ画面を何度も反復する。ピーター・ローフォードとのラブシーンも溜息ものだが、酒場でジャック・レモンと2人で「Let’s Fall in Love」を唄う(レモンがピアノを弾く)シーンもいい。

(評価:★3)

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