また、松枝姫を演じる、喜八さんの愛娘・岡本真実も面白い！大きな算盤をスケボーのように乗りこなす。科白はイマイチ拙いが、流石に良いカット、活きるタイミングが与えられて、映画のリズムを形成する。

　勿論、岡本喜八なので、痛烈な戦争批判の映画でもあるのだが、云いたいことを云う術として、物語など、これっぽっちも必要がない、という確信がある。或いは、云いたいことは、まず第一に「これって面白いでしょ！」ということなのだ。エンディングのタモリのカットも絶品。