コメンテータ
ランキング
HELP

ゑぎさんのコメント: 点数順

★4ナイトメア・アリー(2021/米)中盤でギアチェンジし、景色が変わる映画だ。前半はカーニバル(見せ物小屋)を舞台にした、ある種のエキセントリックな群像劇だが、中盤で2年を経過させ、後半は、高級クラブや医師・大富豪の邸宅などを背景にしたクライムムービーになる。 [review][投票(3)]
★4ウエスト・サイド・ストーリー(2021/米)「スピルバーグの最高傑作」という惹句は、大げさだと思うが、普通に「傑作」としか云わなかったとしたら、宣伝としては、控えめに過ぎるだろう。それぐらいの出来だと私は思う。 [review][投票(3)]
★4影武者(1980/日)初公開時以来の再見。あらためて見ると、流石に良く出来た画面の連続で、非常に面白かった。また、初見の時に、なぜあれほど嫌悪したのかもよく分かった。 [review][投票(3)]
★4Mr.ノーバディ(2021/米)喜びに溢れた殺戮。それを、まったく映画として倫理的に描いている。別の見方で云えば、リバタリアンの夢だろう。てなことはさておき、全体に細かな演出が良く出来ている。そういう意味で、傑作だと思う。 [review][投票(3)]
★4燃ゆる女の肖像(2019/仏)隠蔽と暴露の連続。絵画教室では、奥にしまわれていた古い絵画がなぜか、さらされている。残された肖像画の消された顔。エロイーズ(お嬢さん)の顔は、初めて散歩へ出る際も、コートのフードで隠されており、海岸で振り返って登場する。以降「振り返る」という所作は重要なポイントとなる。 [review][投票(3)]
★4Mank マンク(2020/米)面白かった!そりゃできれば1930〜40年代のハリウッド映画について、ある程度知識があったほうが良いとは思いますが、しかし、そんなペダンティックな面白さだけではない、活劇としてのテンポの良さ、画面の強さ美しさを持った映画だと思うのです。 [review][投票(3)]
★4スパイの妻(2020/日)いつもに増して逆光の取り入れが目立つと思った(近作では、『予兆』も多いが)。東出昌大高橋一生の会社を訪ねて来たシーンの窓の光。蒼井優が憲兵隊部隊に呼ばれた後、街頭を歩く仰角カットも逆光の中。高橋と蒼井が乗った市電の車中も、逆光。 [review][投票(3)]
★4異端の鳥(2018/チェコスロバキア=ウクライナ)沢山の動物が出て来る映画だが、その多くは殺されるためにある。イタチ、ウマ、トリ、ヤギ、ヒト。ネコとネズミは殺されない。また、窓、ガラス、ビンは、割られるためにある。そんな映画。 [review][投票(3)]
★4鵞鳥湖の夜(2019/中国=仏)雨の夜。雨宿り。柱の陰に男。ビニール傘の女が現れて、火を借りる。なぜか男の名前を知っている。奥さんの代わりで来たと云う。いい出だし。犯罪映画好きには堪らない様式が多数出て来る。 [review][投票(3)]
★4愛の勝利を ムッソリーニを愛した女(2009/伊=仏)時代背景を描写する方便もあり、『夜よ、こんにちは』以上に、膨大な古いモノクロ映像が挿入される。映画を見るシーンも多く、何回あっただろう、全編で5、6回はあったと思う。 [review][投票(3)]
★4レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019/米)ビング・クロスビーで始まり、コール・ポーターエロール・ガーナーで締められる。また、ティモシー・シャラメによる「Everything Happen to Me」のピアノの弾き語りがとてもいい。全体、シャラメが主人公だが、しかしエル・ファニングの良さが際立った映画だ。 [review][投票(3)]
★4マリッジ・ストーリー(2019/米)お互いの良いところを上げ合うシーケンスから始まる。こゝで観客は既に多くの情報を得ることができる。家族の髪を切る、歯に食べ物が挟まっているのを指摘するのが上手い、とか。こういう伏線というほどでもない情報が、映画全体の切なさに効いてくる。上手い。 [review][投票(3)]
★4初恋(2019/日)タイトルの「初恋」は、モニカ−小西桜子のカットでタイトル・インするので、彼女の恋を指している、ということで間違いないと思うが、エンディングに至るに従って、窪田正孝の恋でもあった、ということが爽やかに示される。この余韻はいい。 [review][投票(3)]
★4荒野の誓い(2017/米)とても肌理細かに演出された西部劇だ。まずは開巻、子供達に文法を教える開拓民の清らかな日常生活イメージが、コマンチによって蹂躙される、その激変の落差とスピード感に「活劇」を感じて胸が熱くなる。 [review][投票(3)]
★4心と体と(2017/ハンガリー)非常に細部を丁寧に見せる。それがスペクタクル。神は細部に宿る。映画の神=スペクタクルなので、スペクタクルもまた、細部に宿るのだ。牡鹿と女鹿。森と池。緩やかな時間の流れ。静謐な画面が美しい。 [review][投票(3)]
★4旅のおわり世界のはじまり(2019/日=ウズベキスタン)染谷将太加瀬亮柄本時生といった日本人スタフや、カメラが回っている体(てい)の、タレント・前田敦子の後ろの方に現地の人々が映っている絵面がいい。  [review][投票(3)]
★4特捜部Q 檻の中の女(2013/デンマーク)なかなか上出来のデンマーク製ミステリ映画。まずは、各場面の舞台背景(装置やロケーション)がいい。夜の警察署前の濡れたアスファルトの絵面や特捜部の部屋(地下)の薄暗い照明もいいし、邦題で云うところの「檻」の閉所感が緊張の持続に機能する。 [review][投票(3)]
★4裁かれるは善人のみ(2014/露)あゝこれも凄い映画。この厳しさは極めて私の好みです。しかし、本作はクジラの映画ですね。ちょっと、あのクジラのカットが余りにも際立ち過ぎていて、全編に溢れる息詰まる緊張感が薄まって感じられてしまう弊があるぐらいだと思います。 [review][投票(3)]
★4クロッシング(2009/米)3つのお話がラストまで殆ど交わることなく平行して描かれるのだが、それぞれに深い闇が横たわっており、重苦しいが重厚な見ごたえのあるシーンが連続する。アントワン・フークアの演出では本作も全体に自動車の描き方がいい。 [review][投票(3)]
★4ブルックリン(2015/アイルランド=英=カナダ)やっぱり映画って被写体の美しさを見る快楽が大きいと今さらながらしみじみ思う。シアーシャ・ローナンの整った顔立ちを見ているだけで快感。たゞ、『グランド・ブダペスト・ホテル』(2013)の頃に比べると、えらく大柄になったなあ、とも思ったが。 [review][投票(3)]