[コメント] アル・パチーノのリチャードを探して(1996/米)
「台詞はすべて[弱強五歩格]、タンタンタンタンターン。と5ビートを奏でるのだ。その響きは、魂と響きあう」。
「アメリカ人は潜在的にイギリス人に文化的に劣等感をもっているから、上手く演じられないのだ」などのインタビューシーンがすごく興味深い。
演劇シーン、インタビュー、考察シーンが織り交ぜてあって一気に見せられた。
しかも、見終わった後にはシェークスピアの中でも難解とされる「リチャード三世」のストーリーが頭にはいってしまうのだから、アル・パチーノ様様です。
一番好きなシーンは、ペネロープ・アレンの
「家来を間抜けに書かないで!リチャードの価値も下がる!家来が優秀であるからこそ、リチャードがよりずる賢かった事が強調できる」
と力説しているところ。彼女の演技に対する情熱が伝わってくる。アレンが一旦台詞を読み始めると、あまりの迫力にしびれてしまった。
一癖有りそうな男が似合うケビン・スペイシーもなかなかいい味をだしていたけれど、今回はアレック・ボールドウィンの方が私の心を掴んだ。だって、苦悩する役はまりすぎなんだもの。しかも、暗殺者をさとすシーンでは涙を誘ったよ。
「シェークスピアは、難解だ。」みんなそうだったのね!その面白さが分かっていないのが私だけではないと知って嬉しかった。
出来る事なら、全編この配役で劇を通して見たい!
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