[コメント] 新幹線大爆破(1975/日)
時間短縮のためだけとは思えないほど編集は酷いのだが、役者の演技と特撮がそれを補って余りある力作。ダメな所を書いてもしょうがないので秀逸な所をひとつ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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終盤、仕掛けられた爆弾の解除のためにバーナーで鉄板を焼き切り、そこから手を突っ込んで爆弾を取ろうとする千葉真一。それまでもとても運転手とは思えない濃い姿と芝居で観客をぐいぐいとムダに惹きつける千葉ちゃんが、カットが変わったあとで手を突っ込む際につい鉄板の切り口に腕が当たりつぶやく一言。
「熱ちっ!」
これは素晴らしい。この仕草で観客は千葉ちゃんの焦りと、新幹線を包む緊迫感を感じることができるのだ。こう言った何気ないリアルが映画空間に現実味を帯びさせる。別に眉間に皺をよせまくったり、次から次へと危機が襲ってくるだけが緊迫感を出す演出じゃない。
この何気ない仕草の瞬間、オレの中でスクリーンの中の爆弾は本物になった。
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