冒頭で樋口死亡フラグが立つ。その後、佐藤浩市の行動を先読みするかのようにあちこちに手紙が隠されている。それを見つけるたびに、佐藤の頑固さが解きほぐされていく、といった按配。

終始、樋口のいい人っぷりが徹底され、最後は佐藤も娘の北川と和解。

愛する人が死んでから届くメッセージという展開は『Ｐ．Ｓアイラブユー』のようでもあり、（あの映画のように）グッとくるかと思いきやそうでもない笑

石の塀もバラバラな真珠のネックレスも小道具としてはあんまり活きてない。

元々は何の縁もなかった、佐藤と柄本の初孫（にあたる子供）が自分と血の繋がりがない子供、と不思議な共通点は偶然かはたまた必然か。

僕なんか、奥さんに先に逝かれたら絶対引き籠るタイプだろうから、なんだかんだ言いながら知らない土地で縁が積み重なっていった佐藤に羨ましさすら感じる。そんな映画でした。