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[コメント] チョコレートドーナツ(2012/米)

「ゲイのカップルなんて気持ち悪い」なんて公の場で言おうものなら社会的に抹殺されそうな勢いの昨今だが、そんな偏見を持っている人にこそ観てもらいたい作品。ルディは確かに実の母親より深い愛を持っていたし、だからこそ法廷シーンの理不尽さが見事に際立ってくる。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「多様性」 ここ数年で急激に耳にすることが多くなった単語だが決して流行語大賞は取れない。でしょうね、単なる流行語に終わらせちゃいけない事案だから。本作ではゲイのカップルがダウン症の少年・マルコを養子にするに当たってぶち当たる「世間の壁」が描かれていた。(広義での)SDGsが叫ばれている今、是が非でも観ておくべく映画。

ルディがマルコとポール、3人で行った浜辺の8MMを見て涙するシーンでは思わず僕も落涙した。

その直前に、「すぐにそこから出してあげる、待ってて」とルディがマルコに連絡するシーンがある。それを聞いたマルコはすぐに荷物をまとめだすが、施設からは出られない。

この一連のシークエンスに、「偏見ってなんだ? なんのための裁判だ?」

僕の内から激しい怒りがこみ上げてきた。

結末を語る手紙の内容、辛すぎてまた涙が出てきた。

実話ベースだから仕方ないが、マルコの死は余りに悲しい。

今の世の中の風潮なら、少しは状況が変わるんだろうか?

そう期待したいし、そういう世の中になってほしいと切に願う。

(評価:★5)

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