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[コメント] 麒麟の翼 劇場版・新参者(2011/日)

加賀恭一郎が「俺は大きな勘違いをしていたのかもしれない」と言うが、その勘違いが一体どういうものなのかさっぱりわからない。小出し後出しされる新事実を追うだけで、鑑賞者をミスリードするつもりが全くない。ミステリーとしてはある意味で失敗。うーん、何がしたいんだ? 家庭内コミュ障の父の悲哀か?
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







1.水難除けのご利益がある水天宮に参拝するだけに留まらず、七福神巡りをしちゃう青柳武明の行動原理が不明。

2.加賀恭一郎自身が疑問を持ちながら、八島冬樹を被疑者のままで捜査を進行し過ぎ。中原香織とのエピソードも丁寧に描こうとしたのはわかるが。主人公の名推理を際立たせるためだけに警察の組織捜査を間抜け扱いする脚本は不愉快極まる。

3.その結果、青柳武明を殺害した真犯人は誰か、なぜ麒麟像まで刺された状態のまま彼が歩かなければならなかったか、という焦点がぼやけた印象。

4.青柳の水泳部時代の同級生が、青柳武明を刺してしまうに至る過程は丁寧に描かれているので理解できなくもないが、葬儀の場にも何食わぬ顔で参列していたかと思うと気持ちが悪い。

5.誰ひとりとして報われることのないバッドエンド的な結末。シングルマザーになる決意をする中原香織も何だか先行き不安な感じで、後味として余り良くない感じ。

6.妊娠3ヶ月で彼女の懐妊に気づく彼氏・八島冬樹は凄過ぎる。上京記念日を覚えていたことよりも凄過ぎる。普通なら女自身さえも不順かと疑うべき段階では?

うーん、何がしたいんだ? 家庭内コミュ障の父の悲哀か?

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ぱーこ[*] すやすや

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