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[コメント] サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS(2001/日)

主人公に感情移入をしてしまい純粋に泣けた。だけど何故か見終わってから違和感を感じてしまった。手法としての”泣かせ”は理解出来るけど・・・、本質はもっと悲しいドラマではないだろうか・・・。
さいた

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







僕は母親を膵臓癌で亡くしています。故にそんな自分の事と、膵臓癌の手術をする主人公の健一安藤政信 を冷静にリンクしてしまいました。僕がサトラレだとしたら、ばあちゃんを大切に思う気持ちや助けられない悔しさを、周りの人達に聴かれるのは絶対に嫌です。尤も誰にも介入して欲しくない事のひとつです。だから手術後の場面で健一は誰も居ない屋上で一人泣いていたのです。この出来事は健一の手術を思念波で聴いていた周りの人々には美談として映ってますが、健一本人にとっては周りの人に聴かれたくない最大級の内面なのです。でもサトラレ故に否応なく全て聴かれてしまっています。それが僕には違和感を拭い切れない怖さとなって観賞後も残ってしまいました。結末は局長や村民や医療関係者がサトラレを人間として扱う事で一見落着してますが、実はこのドラマの本質はとっても怖いもので、絶対に解決できないのではないでしょうか。決してハッピーエンドにはならない物語り、それがサトラレ・・・、悲しいドラマです。そんな悲しいドラマの中で、ばあちゃん八千草薫の孫を愛する気持ちには救われました。心で繋がっている人が最終的にはサトラレを救うのではないでしょうか・・・。

(評価:★4)

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