[コメント] ゴッドファーザー(1972/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ファミリーか、否か。
正義か否か?という線引きではない。ファミリーか、否か。だ。
マイケルは堅気の道を歩もうとしていた。
戦争の英雄となり帰国したマイケル。 自分の目の前で起こる事件で、堅気とは何か?正義とは何か?と考えたに違いない。
たとえ戦争の英雄と讃えられようとも、敵方からすれば、復讐の相手だ。
娘を傷つけられ、ゴッドファーザに陳情にきた葬儀屋は、社会に正義はない。と泣いた。
自分の行いが原因で配役が回ってこないのをプロデューサのせいにする歌手。 しかし彼の名付け親はドン。 親子の関係は、不条理を乗り越える。 (ゴッドファーザとは、名付け親という意味だ)
これがファミリーだ。正義ではない。
この映画はコッポラが30そこそこで撮ったもので、低予算の映画だったそうだ。
そのためかどうか、コッポラの家族も総動員だ。
ドンの一人娘コニー役には妹。最後の洗礼を受けるマイケルの赤ちゃんは娘のソフィー。 父親はマフィアの中でピアノを弾き、母親はパーティで踊っている。
この映画の製作には、ジョージ・ルーカスも参加している。 しかし、ボランティアでの参加だったため、クレジットされていない。
ルーカスは、かつて自分の映画制作の予算交渉の際に、コッポラが助けてくれたその恩を返そうと参加したそうだ。
本映画はアカデミー賞をいくつか受賞しているが、マーロン・ブランドは受賞を拒否した。 その理由は、映画の中でネイティブ・アメリカンが余りにもひどい扱いを受けているから。というものだったそうだ。
ゴッドファーザーという映画は、その中でも外でも、ファミリーか、否か。を問うているようだ。
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