[コメント] グエムル 漢江の怪物(2006/韓国)
何かのわかりやすいレッテルをこの映画に求めるのは野暮だ。この世の出来事はなべて悲劇であると同時に喜劇でもあり、下世話と崇高は平気で同居し、日常と非日常に境目などなく、現実と夢想はいつだって地続きだから。ポン・ジュノはそういう感覚の人なのだと思う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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とにかくこの二つ!
ドブ板の日常風景の中多摩川のタマちゃんを見物する風情の野次馬に、思いも寄らない方向からドッスドス走ってくる怪物、その“襲来”のあられもなさッ!その後の狂暴すぎる阿鼻叫喚ッ!
ペ・ドゥナのアーチェリー。もぉぉう、ジラしてジラしてジラしまくってぇぇ、イヤらしいったらないわぁぁ!おかげで最後は派手に昇天だわよぉぉぅぅ!
お約束をはぐらかし続けてやろうという野心は、奏功していないところもあるけど、好きか嫌いかで言ったら、断然好きなのだわあ。
それに素晴らしい画の数々。タマちゃんの動きの逐一から、阿鼻叫喚を電車の中から目撃の図、ペ・ドゥナが走って走って走って走って走るシーン、売店から雨の中にニュッと覗き出る筒先、など、など、など…こんないい画を見せてくれる映画には最近なかなかお目にかかれないです。
(06.09.05@三番街シネマ)
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