[コメント] チャイナ・シンドローム(1979/米)
強化ガラスで隔絶された指令室。モニタ越しのTVレポート。透明なフィルターを間に置いて繰り広げられる無機質なカタストロフィ。
大爆発も派手なアクションもなく、メーターの数値と格納容器が振動に揺さぶられる様だけで表現される惨事の「現実感の無さ」こそが、地球の裏側にまで影響を及ぼし得る原発事故の得体のしれない恐ろしさであることを、「フクシマ」を経験した我々はよく知ることとなってしまった。
異常事態発生時に指令室に走る緊迫感もよく表現されているが、やはりここはジャック・レモンの表情の演技の秀逸さに尽きる。
カーチェイス・シーンのサスペンス描出もなかなかのもの。『激突!』の模倣と云えなくもないが、開閉される店のガラス扉に追手の車が映り込む演出なんかやっぱりゾクッとくるものがある。
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