コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ダイヤルMを廻せ!(1954/米)

ヒッチコック作品には珍しく、ストーリーがしっかりしていてミステリとしての完成度が高い。
緑雨

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







トリックは、種明かしされれば「なーんだ」という簡単なことなのに誰も気づかないという絶妙のところを突いている。

が、これは脚本(或いは原作)の素晴らしさであって、それだけであればシナリオ(原作)を読めばよい。要は、映画的な魅力、見応えにイマイチ欠けるのだ。

例えば、マークがトニーに推理を語る場面では、冷や汗がどっと出てくるような心境のはずのトニーの心情を、もっと観ている側に伝えるような演出が欲しい気がする。他のヒッチコック作品では、ストーリーの精緻さの点では本作に劣ったとしても、演出テクニックを駆使することにより映画的な見応えを生み出していた。本作はそれが欠けているような気がする。トニー役のレイ・ミランドがイマイチであることも原因の一つかもしれない。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。