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[コメント] シン・レッド・ライン(1998/米)

兵士のモノローグがワケわからなくて退屈?いいんです、万年中佐ニック・ノルティの出てるシーンさえ観てれば。このクソオヤジの立ち居振る舞いだけ、別に取っておきたいくらい素晴らしい。
緑雨

映画が始まって数分で「ああ、このモノローグは聞き流せばいいんだな」と気づいた。どうせ映画のセリフなんて数日経てば99%は忘れてしまうものだからね。一旦そう思うと、長かったけど気楽に観ていられた。登場人物の見分けがつきにくいのも別に構わない。開始から2時間経つまでジム・カヴィーゼルベン・チャップリンを混同してた。でも全然問題ナシ。たとえ見分けられてたとしても得られるものは大して変わらない。

***

以前ダイビングをしていた頃、サイパンのバンザイ・クリフを訪れたことがあります。今やサイパン随一のダイビングポイントになっているこの崖で、半世紀ちょっと前どれだけ凄惨な出来事が起きたかについては多くの人がご存じのことと思います。深い青の海、澄んだ空、乾いた大地と空気、熱帯の強い照射を浴びて緑を濃くする植物。ああ、この場所で…ウソみたいにも思えるし、一方で当然に起こったこととして受け容れられるような気も。感情が何も沸いてこず、暑さにぼーっとする中、周囲の自然に溶け込んでいくような不思議な感覚。

この映画を観ている間、その時の不思議な感覚が自分の身体に甦ったような気がしました。戦争に行ったことなどない身ではありますが、この映画が描く戦場にはリアリティがあるのではないか。そんな気がしました。

そんなに好きなタイプの映画ではないけど、クオリティが高いのは間違いない、と思います。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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