[コメント] ゴッドファーザー(1972/米)
ブランドの映画でありパチーノの映画であるのはもちろん確かだが、もしここにジェームズ・カーンやロバート・デュヴァルがいなかったら…と想像するに、それだけで映画の魅力は半減するのは間違いない。
ソニー・コルレオーネの激情と、トム・ヘイゲンの冷静な眼差しが両輪のように作品をドライヴしていく。
冒頭の結婚式当日のシークェンスのみで、主要登場人物のキャラクタが鮮やかに印象付けられる。その手際のよさには感服する。いや、思わず「手際のよさ」と表現してしまったが、結婚式シークェンスだけで30分の尺である。全体に冗長感は否めないし、マイケルの心境の変化など実はそれほど説得的に説明できているわけではない。が、各シーンでの尋常ならざる緊張感、張りつめたテンションが、それを補って余りある。物語ることよりもエピソードの積み上げに重きを置いた叙事的な手法が、作品に硬質な手触りを生む。
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