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[コメント] 地獄の黙示録(1979/米)

鑑賞後たっぷり2、3日は残存しそうなうんざりするほどの疲労感。単に長いから、というだけではない。フィルムに染み込んだ狂気に近い熱情に中てられる。映画というメディアにおけるある意味最高峰を極めていると言ってもいいとは思う。
緑雨

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ナパームで燃え盛るジャングルにジム・モリスンが咆哮するオープニングから溶け込んでいく、サイゴンの安宿でのシーンに漂う倦怠感と緊張感から目が離せなくなる。キルゴア中佐のシークェンスではどこか後ろ暗さを覚えながら湧き上がる高揚を覚え、後はただひたすら続く長い長い溯上の道のり。プレイメイトとのシーンも、フランス人入植者とのシーンもそれぞれに印象深い。

が、非常に残念なことに、カーツ大佐の「王国」に辿り着いてからがつまらない。難解だからつまらないというのではありません。理解などできなくても一向に構わない。また一方で、「特別完全版」になったことで解り易くなりすぎたからつまらない、というわけでも勿論ない。率直に、科白だけで語ろうとしているからつまらないのです。「王国」シークェンスでの見どころは、マーロン・ブランドのあり得ない肥満体くらい。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)赤い戦車[*] いくけん ぽんしゅう[*] sawa:38[*]

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