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[コメント] プラネット・テラー in グラインドハウス(2007/米)

こういうの大好き。現代アメリカ版『七人の侍』エログロ風味。
緑雨

侍と農民は解体屋の兄ちゃんとミニスカ美脚のおねえちゃんとBBQ屋と保安官のおっさんへ、刀と槍は拳銃とショットガンと投げ注射器と義足代わりのマシンガンへ、そして野武士はゾンビへと変わってはいるものの、これは紛うことなき『七人の侍』以来の正統なる群像活劇エンターテイメントの系譜を踏襲している映画だ。各々の物語を背負った魅力的なキャラクタが力を結集して戦う。バカ映画のナリをしながら、血わき肉踊る娯楽の王道的構図がしっかりと押さえられているのである。

何よりキャラの立ち具合が尋常じゃないし、個々の場面ではミニマルな演出が悉く決まっている。「マチェーテ」の予告編ギミックとタイトルバックの熱烈なポールダンスで高められたボルテージが最後まで持続する。画の造作もいちいちかっこよい。病院の廊下をフレディ・ロドリゲスが敵をメス?で倒しながらずんずん進んでいくのを追うカメラワークのダイナミズムとスピード感。紅蓮がかった色調のフィルムと俗っぽいBGMも堪らない。

B級B級っていうけどさ、完璧じゃないすか、この映画。

(評価:★5)

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