[コメント] アイガー・サンクション(1975/米)
チープで支離滅裂なスパイ映画要素と完璧に決まっている山岳映画要素とのアンバランスな混成がユニークな妙味を生んでいる。
イーストウッドを雇う恐ろしげなボス(セイヤー・デヴィッド)率いる組織が結局何者で何と争っているのかといったあたりはマクガフィンのままだし、ドイツ代表・オーストリア代表・フランス代表で組成された国際混成クライミング団の面々も妙に思わせぶりだったり、曰くありげでありながら大した意味がないというところがいい。
時に自らの腕力だけで、時にザイルに宙吊りになりながら、その身体性を駆使して重力に抗うイーストウッドの姿は抜群に決まっていて、その重力の表現と壮大なランドスケープショットで見せる距離感の表現には見惚れるばかり。
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