[コメント] わが谷は緑なりき(1941/米)
荘厳。炭坑町というモノカルチュラルな共同体の在り様を、合唱しながら坂道を下り帰宅する男たちを沿道に立ち並ぶ家の庭先に出て待ち受ける女たち、というパノラミックかつ静謐な情景が象徴する。
信仰に裏付けられ、あくまで質素に激情を内に秘め、苦難を甘んじて受け容れる生活観と精神性がまた荘厳である。落盤事故の後、順番に上がってくる昇降機を息を呑みながら見守る人々の姿が印象的。
しかし、あまりに生真面目すぎる。もう少しユーモア、というか微笑ましい要素があればよいのに、と思う。その点では、母親役サラ・オールグッドが出色。
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