[コメント] 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964/英)
十数年ぶりの再鑑賞。現実にジョンウンやらトランプやら出てきて、もはや絵空事とも思えず、逆にこの映画が持っていた風刺力は弱まってしまった感も。
冒頭、スターリング・ヘイドンの電話から一気に不穏な事態へとエスカレートするテンポとスピード感が素晴らしい。爆撃機内とのカットバックが効いている。
ペンタゴンの司令室での空疎なやり取りも面白い。ここではジョージ・C・スコットのダミ声と粗雑なキャラが展開のドライヴ役となる。彼は登場シーンもよいね。愛人の気怠い脇腹の肉の付き具合が印象深い。
ピーター・セラーズの三役にはもちろん感心するが、技巧以上のものはあまり感じられない。個人的には優柔不断な大統領の演技が好かったと思う。ストレンジラヴ博士はインパクト芸だけに、何度も観てるとちょっと狙いすぎに思えてくる。
中盤以降説明的なダイアログが続き、ややダレる。特に基地でのヘイドンとセラーズの絡みは冗長。
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