緑雨さんのコメント: 更新順
ドラゴン・タトゥーの女(2011/米=スウェーデン=英=独) | ちょっとカット細かく割りすぎじゃないの?と心配になってしまうくらいだが、絶妙な編集手捌きでハイテンポが維持され、長尺も中だるみなし。まあ『ソーシャル・ネットワーク』を撮ったフィンチャーならこれくらい出来て当然なのだが。 [review] | [投票(2)] | |
グランド・ホテル(1932/米) | ホテルの空間表現は素晴らしいし、冒頭のフロントにて登場人物が交錯するあたりまでの手管は見事だったけど、以降、場面場面でのダイアログがあまりにつまらなくて退屈。ジョーン・クロフォードは眺めているだけで楽しいのだが。 | [投票] | |
黒部の太陽(1968/日) | 五社協定絡みの制約もあり、主演二人を除けばメインキャストを新劇出身俳優が占めている。いわゆる「映画俳優」により演じられる当時の日本映画とは一風違った武骨な雰囲気が漂っているのはそのせいもあるか。 [review] | [投票(3)] | |
ジャイアンツ(1956/米) | これだけの長尺でありながら『風と共に去りぬ』などと比べるとスケール不足は否めないが、これはこれで愛すべき映画。ロック・ハドソン演じる気のいいテキサス親爺が実に微笑ましい。 [review] | [投票(6)] | |
ショーシャンクの空に(1994/米) | モーガン・フリーマンに語り部の役回りを与えることにより、主人公ティム・ロビンスが客体化・偶像化される。そのことにより、所長や刑務官の非道な行状や受刑者たちの過酷な境遇が中和され、作品全体が寓話的な雰囲気を帯びる効果を生んでいる。 [review] | [投票(1)] | |
目撃(1997/米) | 前半の"目撃"シークェンスにおけるサスペンス演出は秀逸。シチュエーション設定が抜群にいいし、 [review] | [投票(3)] | |
アイガー・サンクション(1975/米) | チープで支離滅裂なスパイ映画要素と完璧に決まっている山岳映画要素とのアンバランスな混成がユニークな妙味を生んでいる。 [review] | [投票(4)] | |
J・エドガー(2011/米) | 史上初めて「男同士の痴話喧嘩」を本気で描いた映画とも云えるかもしれない。しかしまさかイーストウッドがこんなに切ないホモ映画撮ることになるとはなぁ。 [review] | [投票(2)] | |
バード(1988/米) | 冒頭から画面に充満する死の香り。一貫した沈鬱なローキー。イーストウッドは基本的にエンターテイメントを撮る人だと思っているので、そういう点ではかなり異色に映る。 [review] | [投票] | |
切腹(1962/日) | 実はそれほど優れた脚本とも思わないのだが、静から動へと一気に上りつめる構成は力強く、感情を喚起する。様式美とリアリズムを融合両立させたクライマックスの大立ち回りは出色の出来。 [review] | [投票] | |
コン・エアー(1997/米) | お話はいいかげんなもんだが、家族愛(妻・娘との積年の再会)、友情(注射がないと死んでしまう同僚)、内なる敵(邪魔ばかりする麻薬取締官)という、バイオレンス活劇を盛り上げる三大要素?を抜け目なく配置する手堅さ。 [review] | [投票(1)] | |
愛を読むひと(2008/米=独) | 豊穣なる肢体に少年は溺れ、女性は胸にぽっかり空いた穴を埋めるかのように少年を受け容れる。官能性と隠微さを削ぎ落した不思議と健やかな情事。 [review] | [投票(2)] | |
パルプ・フィクション(1994/米) | 追い込まれて切羽詰まった人間同士が言葉だけを武器に応酬するという状況だからこそ、会話劇としての面白さに妙味が増す。時制と人称を複雑に入り組ませた構成で、それぞれの登場人物の置かれたシチュエーションが分かるだけに可笑しいのだ。 [review] | [投票] | |
ウルトラミラクルラブストーリー(2009/日) | 新感覚の切り口で見せる土着性と死生観。強烈にオリジナルで神々しさすら感じる語り口に恐れ入る。野菜も人間も土から生まれ土に還る。農薬浴びりゃ虫も人間も同じ。 [review] | [投票(2)] | |
アイズ ワイド シャット(1999/米) | 貫禄の冗長。貫禄の支離滅裂。「巨匠の時代」のクロージングを飾る。 [review] | [投票(5)] | |
空気人形(2009/日) | 人形の哀しみ、人間の悲しみ。「孤独」と「性欲処理」のプリミティブな関係を赤裸々に描く敢闘精神は買いたい。 [review] | [投票(4)] | |
時をかける少女(2006/日) | SFとしての整合性にこだわることなく、同一の事物や風景・構図をスピーディかつ複雑にリフレインさせることで、タイムリープ感を魅力ある映像で表現することに成功している。 [review] | [投票(2)] | |
チャイナ・シンドローム(1979/米) | 強化ガラスで隔絶された指令室。モニタ越しのTVレポート。透明なフィルターを間に置いて繰り広げられる無機質なカタストロフィ。 [review] | [投票(3)] | |
プラダを着た悪魔(2006/米) | 高級ファッション誌の編集部に入り込むジャーナリスト志望のインテリという「異物感」は、作劇面でも演出面でも巧く表現できていないのだが、あまりそこにこだわってテイストを濃くし過ぎないようにしたのは功を奏しているのかもしれない。 [review] | [投票(1)] | |
マネーボール(2011/米) | 「マネーボール理論」、セイバーメトリクスを表現(説明)できているかというと全くできていないのだが、まあよし。人と人が出会い、交わり、通じ合う瞬間の表現が抜群に素晴らしい。 [review] | [投票(5)] |