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★4 | 洲崎パラダイス 赤信号(1956/日) | てんでだらしない役立たずの男に、ついついついていってしまう馬鹿な女。でも、あの頃は何処かにそんな奴らの居場所はあった。人間のどうしようもない愚かさが腸ににじみいる。轟夕起子の人情の匂いは砂漠のオアシスか。 | 青山実花, りかちゅ, けにろん | [投票(3)] |
★4 | 奈緒子(2007/日) | 極めてシンプルなストーリー構成である。幼児期のアクシデントを巡って憎悪を忘れない少年と、その憎悪の対象であった少女の間の雪解けが完了するまでの軌跡。そしてそれは、少年の目的の完了をもって終止符を打つ。 [review] | tkcrows, チー | [投票(2)] |
★4 | グッドナイト・ムーン(1998/米) | せめて原題の「ステップママ」で上映して欲しかったものだ。ジュリア・ロバーツの、理想的な母親へと進もうとする姿がいとおしい。 [review] | 牛乳瓶, Heavenly Treasure, ina, TOBBY | [投票(4)] |
★3 | 太平洋ひとりぼっち(1963/日) | 市川崑のアーティスティックな画面構成は楽しめるものの、いかんせん裕次郎のインチキ棒読み関西青年の独白にゲッソリさせられる。 [review] | 牛乳瓶, おーい粗茶, りかちゅ, 直人 | [投票(4)] |
★4 | 転々(2007/日) | ストレートな泣かせ映画が跋扈する日本映画界に、センチメンタリズムを意識的に抑制し、家庭なるものへの照れとも取れるような茶目っ気で、立派に家族を浮き彫りにした作品を敢えて提示した三木聡の手腕に唸る。彼の周到とも言える蛮勇は自分を大いに嬉しがらせた。 [review] | 牛乳瓶, tkcrows, おーい粗茶, みそしるほか7 名 | [投票(7)] |
★4 | おくりびと(2008/日) | 山崎努が実に申し訳なさそうに、しかし実に旨そうに鶏肉を食う。それは「人の死」という初源的な出来事を際立たせるのに実に効果的に機能している。それは広末涼子の妊娠においても然りだ。 [review] | りかちゅ, 牛乳瓶, けにろん, いくけんほか9 名 | [投票(9)] |
★4 | ホテル・ルワンダ(2004/伊=英=南アフリカ) | この作品がしばらく買い上げ皆無になっていた理由に、アフリカの小国ルワンダのいざこざに日本の観客が食指を動かす筈がない、という配給会社の理屈があるが、それこそが日本の恥ずべき常識であることを問題視していただきたいものだ。 [review] | りかちゅ, るぱぱ, プロキオン14, ハムほか11 名 | [投票(11)] |
★4 | トゥヤーの結婚(2006/中国) | ラブコメディなどというジャンルの映画が存在しない国家においての、普通の男と女の恋物語。 [review] | 青山実花, ペペロンチーノ | [投票(2)] |
★2 | ラスト サムライ(2003/米=ニュージーランド=日) | 「良きインディアン」よりは、「特異な野蛮人」を欧米人たちは望んでいる。だが、その内に秘めた心では、「カスター将軍」を尊敬し、自分たちの過ちを慰める存在であって欲しい。これもまたアメリカ人の自慰史観映画である。 [review] | りかちゅ, ハム, ねこすけ, おーい粗茶ほか17 名 | [投票(17)] |
★4 | ALWAYS 続・三丁目の夕日(2007/日) | なぜそんなに名作扱いするのだろう。また否定する側もなぜそんなにムキになるのだろう。こんな過去の時代はなかった。そんな事、当たり前のことじゃないか…これは単なるファンタジーなんだから。 [review] | ナム太郎, tkcrows, 新町 華終, JKFほか14 名 | [投票(14)] |
★4 | ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ(2009/日) | 松たか子は明るくきびきびと働く演技だけしか不可能かと高を括っていたが、思いのほか妻としての強さを見せ付ける。広末涼子も相変わらず幼い演技だが、松とすれ違うときの悪魔的な微笑に戦慄を覚える。これらを女優たちから引き摺りだせた根岸監督、まだまだ侮れない。 [review] | ピロちゃんきゅ〜, けにろん, ペペロンチーノ, chokobo | [投票(4)] |
★4 | ホノカアボーイ(2009/日) | スローライフ礼讃映画のようにも見えるが、例えば『めがね』のように押し付けがましくないのが魅力。音楽とシンクロする人々の日常は、緩慢でありながらエンターテイメントとして立派に作用している。それは人々の、喜怒哀楽の感情をきちんと踏まえて製作しているためだ。それゆえにファンタジー的側面が上滑りになっていない。 | セント | [投票(1)] |
★4 | さまよう刃(2009/日) | 平岡正明が「江戸時代は民衆に復讐権が与えられた、稀に見る民主的な時代だった」と言っていたのを思い出す。益子昌一の語り口は実に巧みであり、最後の生き甲斐を奪われた男の心情に否が応でも観客を寄り添わせる。 [review] | セント | [投票(1)] |
★3 | サイボーグでも大丈夫(2006/韓国) | 冒頭は悪趣味な精神病患者嘲笑作品とも見たが、視点が次第に盗癖男とサイボーグ娘との破壊衝動の爆発と、その後に見える破滅の風景の中の愛情の成就と見える方向に移ったのは、よかったようにも見えた。全面射撃シーンのカタルシスは否定できない。しかし…。 [review] | りかちゅ, デナ | [投票(2)] |
★2 | 出口のない海(2006/日) | 甘ったれた佐々部清作品に山田洋次がしっかりした軸木を入れるという意味で、いざ海老蔵の出撃シーンまでは期待は大きく高まった。だがそれは、後半15分でもろくも崩壊する。 [review] | ナム太郎, アルシュ, IN4MATION, にゃんこほか5 名 | [投票(5)] |
★3 | 日本列島(1965/日) | 「戦後」だった時代の物語。しかし今なお、ある一国に全幅の信頼を寄せることの底知れぬ危うさを痛感させられる。リベラリズムを標榜する自分にしても、だ。 | おーい粗茶, たかやまひろふみ | [投票(2)] |
★4 | 火天の城(2009/日) | 時代を隔てながら、現代社会の企業戦士たちに背負わされた懊悩と闘争を、そのまま安土時代に移した手腕は見事。惜しむらくは襲い来る障害が旧態依然としたスタイルから脱していないのだが、西田敏行の円熟と大竹しのぶの庶民の妻の巧みな理想化で充分に物語は昇華される。福田沙紀は愛くるしいがまだ賛辞を贈るには及ばない。 | ナム太郎, セント | [投票(2)] |
★3 | プリティ・ウーマン(1990/米) | 欺瞞としての「アメリカ平等社会」を図らずも肯定している「金がモノを言う国」のシンデレラ・ストーリー。 [review] | たいへい, ジャイアント白田, らーふる当番, m | [投票(4)] |
★3 | 惑星ソラリス(1972/露) | 中学生でもやすやす理解できるスタニスワフ・レムの原作をアーティスティックに捏ねくり回し、結果、冗長かつ退屈な大作にしてしまったキライがある。一般人であれば、これを「催眠フィルム」と呼ぶことになんの気遣いも要らないことと思う。イメージ的に美しいシーンはあっても…。 | 大魔人, evergreen, 埴猪口, じぇるほか5 名 | [投票(5)] |
★4 | オースティン・パワーズ(1997/米) | 名もなき戦闘員に捧げる鎮魂歌(笑)、バカラック作曲。 [review] | みか, りかちゅ, ゼロゼロUFO, ナッシュ13ほか8 名 | [投票(8)] |