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水那岐さんの人気コメント: 更新順(1/82)

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★4ミッドナイトスワン(2020/日)日本の『真夜中のカーボーイ』とおぼしき、愚かしくもゴシック美に溢れた同性愛者たちが辿る顛末。よもや草なぎ剛 が女を一作を通じて演じきれるとは思ってもみなかった。服部樹咲も立派に、女たちの愛を受け入れる「愛の器」を演じ切る。 [review]緑雨[投票(1)]
★3座頭市の歌が聞える(1966/日)座頭市の歌も、復讐の歌も、父ちゃんのポーも(?)全部聞える。その耳を封じられても敵を斬ってしまう市の心に、琵琶法師の言葉が甦る。おまえは目明きにも、盲にもなりきれない化け物だと……市の人を斬らねば生きられぬ業の深さが哀しい。KEI[投票(1)]
★2食堂かたつむり(2010/日)地に足の着いていないファンタジー。「レタスクラブ」あたりに載っていそうな小洒落てはいるが一向に食指の動かない料理もマイナス要因だが、そんなことよりも「魔法」というキーワードは決してオールマイティではないという認識からしか、大人の鑑賞に堪える作品は決して生まれないだろう。「魔法」を信じさせるテクニックが根本からこの映画には欠けているのだ。 [review]ダリア, もがみがわ, カルヤ[投票(3)]
★4ちひろさん(2023/日)サイドカーに犬』みたいだったら嫌だと思ったら、スーパーウーマンの話ではなかった。孤独が好きだけれど、同類の人間とはちょっと絡みたいな、と気まぐれを起こす猫みたいな女の子の話。そう思ったら、少しは好きになれたようだ。 [review]クワドラAS[投票(1)]
★5天気の子(2019/日)痛快エゴイズム恋愛巨編。好きな娘と一緒にいられるなら、世界が滅亡しようが本人は痛くも痒くもない。これは青春の真実だ。ここまで大人の良識をあっさり捨て去った映画を単純に絶賛できることを、俺は爺さんとして誇りに思う。 [review]セント, ぽんしゅう, イリューダ, サイモン64ほか7 名[投票(7)]
★3ナチュラルウーマン(2017/チリ=独=スペイン=米)おのれの精神年齢を思い知らされた。ヒロインは強力すぎるマイノリティ・クイーンであり、仲間や近親者の助けなど頼らずに、ただひとり陰湿な敵に立ち向かう。今後こういうマイノリティ映画は雨後のタケノコのごとく乱立するだろうが、こと自分からすると今後が思い知らされる類のスーパーヒーロー映画と見た。対象者は俺ではない。 [review]ひゅうちゃん[投票(1)]
★3ロボコップ(1987/米)擬似フリークスにさせられた男の復讐談。彼がいまだに拳銃のカッコいいホルスターへの収め方を覚えているのが何とも物悲しい。自分にとっては、作り物の自我を与えられた『鉄腕アトム』より、自我を奪われてなおも生かされる彼のほうが悲劇的に思えるのだが。DSCH, YO--CHAN, ざいあす, peacefullifeほか6 名[投票(6)]
★2ゆがんだ月(1959/日)きわめて真面目に撮られたやくざの物語に見えていた。だが、長門、南田、芦川の三角関係と足抜けやくざを追う組織だけでも重みのある物語は創れるのに、なんで妙なファクターをからめてしまうのか。 [review]けにろん[投票(1)]
★3ザ・ホワイトタイガー(2021/インド)日本人にはいにしえの通俗映画のようにしかみえない、言ってみればアナクロな出世物語だが、我々が恵まれすぎているだけなのか、インドではこの筋立てが共感を呼ぶのだろう。恵まれた生活を拒絶し、従属することを生き甲斐にできる人々には、必ずしも幸福をもたらすとは限らない民主主義は唾棄すべき思想なのかもしれない。意識の断絶を肌で感じる。ひゅうちゃん[投票(1)]
★2太陽の季節(1956/日)人生も青春もいい加減に遊び通した、湘南ブルジョア青年の身勝手な恋。「あんたたちには何も判っちゃいないんだ!」って、そりゃああんたの事だよ、長門裕之。寒山拾得, tkcrows, 直人, sawa:38[投票(4)]
★3栄光何するものぞ(1952/米)戦争で「男」が試された時代の古き良きウォー・ドラマ。それでも、ここには死んでゆく一銭五厘の哀しみが描かれている。好戦国家・アメリカのほんのちっぽけな良心は、マッチョ論理の片隅で危うげにちろちろ輝いている。17歳の少女が、辛うじてこれがミュージカルの側面を持つことを思い出させてくれた。けにろん[投票(1)]
★2シン・ゴジラ(2016/日)庵野秀明が真剣に「可愛くないゴジラ」を突き詰めたならそれは評価しよう。だが、今さらゴジラでポリティカルフィクションを撮ってなにが面白いものか。見た目の特異さのみを売りにして活劇を忘れたことで、本作はターゲットに入らない子供ばかりか大人をも遠ざける凡作に仕上がった。 [review]ペンクロフ, Orpheus, 寒山拾得, ゑぎほか8 名[投票(8)]
★4愛のコリーダ(1976/日=仏)混じりッ気なしの恋。他人のセックス見続けるなんて、退屈の極みと思った自分の物知らずを痛感。不細工な定がエクスタシーの頂点でなんて輝いて見えること。戦争の予感が情念を燃え立たせる。 [review]ダリア, 太陽と戦慄, ねこすけ, G31ほか6 名[投票(6)]
★3西部戦線異状なし(2022/独)厭戦映画としては成功しているだろう。自分は心に波立つ場面を丁寧に取り除かれ、ただ陰鬱で不快な死と諦念の支配する画面を眺めながら、ひたすら映画が終わるのを待っていた。流血や昏倒が重なる場面にも食傷した自分の不感症的な目は、お偉方のいい気な苦悩の場面に切り替わるのを待っていた。泥に塗れる死体なんて誰も見たくないんだ。kiona[投票(1)]
★3クレヨンしんちゃん オタケべ!カスカベ野生王国(2009/日)母親ウケを狙う、という方向に確実にターゲットを絞っているようだ。その方面での泣かせが成功しているという指摘は正しい。しかし話の規模のわりにスケッベの崩壊のカタルシスはなく、カスカベ主義も作品を矮小化するのみである。そしてしんちゃんの… [review]ひゅうちゃん, りかちゅ[投票(2)]
★3リズと青い鳥(2018/日)凄く魅力的な話。希美は輝かしいばかりの子で、陰鬱さを隠さないみぞれが絶対的に手放したくないのが非常によく判る。それだけに、後半の物語が童話の寓意をただ辿っているだけなのを惜しむのだ。 [review]ペンクロフ[投票(1)]
★3あなたを抱きしめる日まで(2013/仏=英)事件もさることながら、これはヒロインの生き方を肯定する映画ではないか。彼女は世間知らずながら尊敬すべきパーソナリティの人間でもある。大きな包容力をもち、巧まざるユーモアを身につけ、そして不幸を「神」のせいにしない。 [review]KEI, jollyjoker[投票(2)]
★4パンズ・ラビリンス(2006/メキシコ=スペイン)絶対的な破滅と引き換えに成就する、儚い夢のようなフェアリー・テイル。ここは「ゲルニカ」の地平を超えた内戦末期のスペインであり、平穏に肩まで漬かった戦勝国(はっきり言えばアメリカ)のような棄てるほどの幸福に満ち溢れた国ではない。流行の激甘ファンタジー映画が束になっても拮抗し得ない重い感興を、この黒い神話は持つ。DSCH, 牛乳瓶, おーい粗茶, tkcrowsほか8 名[投票(8)]
★2青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(2019/日)すげえ卑怯。こんな可愛い子たちのハーレムで彼女らの運命をもてあそんで。何度も泣きそうになった老い先短い豚ジジイの気持ちをどうしてくれる。(2023年6月28日付記) [review]トシ, KEI, ロープブレーク, ペンクロフ[投票(4)]
★2犬王(2021/日)確かに『DEVILMAN crybaby』で湯浅政明が発掘したとおぼしきアヴちゃんのポテンシャルは凄まじい。だが、それにおんぶに抱っこで肝心のアニメーションは借り物のイマジネーションだらけなのだ。メッセージらしきものも明日には忘れ去るだろう陳腐さだ。 [review]DSCH, けにろん[投票(2)]