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[コメント] 地球へ…(1980/日)

恩地日出夫は最初から『地球へ・・・』という「アニメ映画」を撮る気はなかった。長回しのカメラの退屈なこと。名監督必ずしも別ジャンルで才を発揮しないという好例。竹宮惠子先生には私淑しているだけに、なおさらこの愚作化は腹立たしい。高得点をつけている方にはぜひ原作をお読みいただきたい。以後は愚痴。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







なお『ガンダム』より先に「勧善懲悪」でない作品を創り上げた、がために評価されている方もいらっしゃるが、少々理解に苦しむ。キースは自分のとってきた方法の誤りに気付いたからこそコンピュータ支配体制に抗うミュウと和解したのではないか。「勧善懲悪」でない作品としてなら、アニメではないが原作版『デビルマン』のように、本当に人間側に一分の正義もない作品こそが先駆といえるはずだ。『地球へ…』の魅力といえば、劇場版ではかなり薄められている、少女漫画的なロマネスクを宇宙活劇に取り込んだ点だろう(そういう作品が受け入れられたのはテレビシリーズ『ボルテスv』『闘将ダイモス』といった先駆者も立派に存在したゆえ、なのですがね)。

私感を述べれば、竹宮作品としては勧善懲悪であってもロマンの薫り高い架空戦記『ファラオの墓』のほうが破綻も全くなく、ずっと面白い。できればこれがアニメ化されて欲しかった。

(評価:★1)

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