[コメント] ワイルド・ローズ(2018/英)
玄人はだしの歌唱力がすっかり物語を包み込んでしまえたジェシー・バックリーだが、その才能が彼女の選択を疑わせる。ほんとうに「イエローブリックロードはここにもある」のか。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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カントリーミュージックには疎い自分だが、そんな自分にもわかるくらいバックリーは才能に恵まれている。だが、その力に馴染まされてすっかり彼女の味方にされてしまったために、自分はラストに疑問を抱えされてしまうのだ。
オコネドーの夢見る夢子さん的性格は自分にもわかる。甘ったれたチャンスの用意だ。だが、そんな僥倖をも喜べるくらいに自分はバックリーの才能に惚れ込まされているのだ。子供を愛し、故郷を愛するという「真っ当な」良識は必要なのか。「故郷が一番いい」のか。彼女は「アウトロー」のままでいいじゃないか。
だから、ラストの「一年後」に腹が立った。運命論者ではないせいか、家族たちや有名プロデューサー、果てはオコネドーまでもが顔を揃えてヒロインを祝福するご都合主義に呆れてしまった。理性では4点はつけられる佳作だとは判っているのだが、自分の感情はそれを疑わずにはいられぬアンビバレンツに戸惑う。何だかなあ。もう少し冷静に評価すべきなんだが。
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