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[コメント] ローマの休日(1953/米)

「今観ても色褪せない」 んなこたぁない。色褪せてないのはヘプバーンの美しさとぺックの哀愁とワイラーの的確な演出。映画には脚本という大事な要素があるのを忘れないで欲しい。

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







終わり良ければすべて良し。

恐らくこの作品が単なる観光デートムービーに留まらず、名作中の名作の評価を得ている最大の理由は、ヘプバーンの理屈不要の美しさ以外では、ラストシーンの絶妙な余韻にあるのではないか。本当にこの監督はどこを締めれば作品が締まるかを知り抜いている。まさに巨匠。

でもね、五十年前に興奮状態で観るのと違い、今俺がラストシーンでじーんと来るには、その決断に至る「説得力」というものが不可欠なのです。単なる観光巡りの果てに情に流されてつい惚れちゃっただけのストーリーからは、その場面に惹きつける説得力は生まれないのです。

色褪せない、なんてのは好きな人の考えであって、どう考えたって今観たら単なるやたらと丁寧に演出したアイドル映画以外の何物でもないのよ。だってこれ『タイタニック』と変わらんでしょ。こっちの方が少し上品で少し丁寧なだけで、決定的に違うのは主演女優の「格」だけでしょ。早い話アイドル映画の最も出来の良い部類。

俺としてはヘプバーンは確かに好きだが、どちらかというと『ザ・エージェント』のレニー・ゼルウィガーの方が可愛いと思うクチなもんで、こういう評価になりました。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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