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[コメント] マルメロの陽光(1992/スペイン)

あたかも色が、名優のように表れてきます。次第に光に満たされてゆく幸せを感じる映画です。
ルッコラ

儀式のように進む映画です。アトリエ、ビーナス、木枠を組む、キャンバスを張る。庭、マルメロの木、イーゼルを立てる、釘で立ち位置を決める、糸で水平・垂直を出す。パレット、シルバーホワイト、オーレオリン、ビリジャン、バーントアンバー、アイボリーブラック、テレピンオイル・・・デッサン

ロベール・ブレッソンのように厳格ではないので緊張感はありませんが、物語のほとんどない映画でも観るものを惹きつけます。最初は色がなくて「えっ、本当にビクトル・エリセなの?」と、とまどいましたが、扉の青でホッとしました。あとエミリオも。マルメロの黄色が際立つように青が溢れていたのでしょうか?また、画面が冷たくならないように茶(暖色)が配置されていました。

マルメロの味は、パサパサして味のしない梨みたい。だそうです。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)uyo[*] ナム太郎[*]

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