[コメント] ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993/米)
クリスマスに対する“ひねくれ”があるところに、ロマンティックなクリスマスに不満を持つボクは魅力を感じてしまう。白い髭の太ったサンタより、やたら細身のジャックサンタの方が素敵だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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監督は担当していないティム・バートンのキャラクター造形のセンスが全面に引き出されている。バートンのアイデアが持っている感が強く、監督の存在があまり感じられない。てっきちバートンが監督しているものだと勘違いさせられる。バートンが創造したキャラクターたちはマニアックでありつつ、非常にかわいらしい。
クリスマスをテーマにしたお祭りのような娯楽作ではあるのだが、クリスマスというイベントの解釈に対しては独特のアイロニーがあるようにボクは思う。クリスマスに憧れて自らがサンタクロースになりすまし、ハロウィン流にクリスマスを楽しませようとしたら大失敗をして反感を買うジャックだが、ボクからすると世間一般のロマンティックな雰囲気先行のクリスマスよりも、ジャックが仕掛けたビックリ箱のようなクリスマスの方が実は楽しそうに思えるのだ。むしろ、映画の中ではそれが楽しく見えるように描かれているように見える。この辺りから、このキャラクターやストーリーの生みの親、ティム・バートンの中にはクリスマスに対する不満がどこかにあるのではと深読みしてしまうのだ。その“ひねくれ”がある故に、この映画に魅力を感じる。
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