[コメント] 野性の少年(1970/仏)
「ブラックジャック」に出てくるトリュフォー先生はここからだったのね。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ラストの違いに手塚治虫とトリュフォーの違いを見た気がした。
トリュフォーは自分の落ちこぼれ経験から、たとえ映画としての嘘っぽさが露わになってしまうとしても、ヴィクトールを見捨てることはできなかったんだと思う。
かたや手塚治虫は(できないやつのひがみがいっぱいだが)エリートとして、さらっと現実主義に走ったんじゃないかなあ。終わり方としては手塚治虫の方が、流れがいいけど、後味は悪い。「実験台にするなんてかわいそうだから、森に返そう」とはいっても、相手は人間ですよ。この問題は「人間らしく生きる権利が何とか・・」というかたくるしい話になっちゃいそうなんで省略。
ヴィクトールに注がれる、暖かいまなざし。彼は人間で、まだ少年。トリュフォー先生は昔の自分にやさしいが、それは昔の自分になって欲しくない、何とかして変わってほしいという気持ちからかもしれない。と私は勝手に考えてみた。
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