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[コメント] 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964/英)

不協和音を奏でているようで、実は協和音を奏でているのではないか?以下『未知への飛行』のネタバレも含みます。
CRIMSON

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







似た内容の「未知への飛行」はずっと不協和音を奏でている。なんとかしようとする焦燥感・苛立ちを感じたまま悲劇的に終わる。

しかしこの映画は美しい音楽に始まり、美しい音楽に終わる。 じゃあ途中はどうなのか。勿論同じように掛け違いから現実がどんどん悪い方向にいっている。噛合わない関係。

でもそれを修正するかのように挿入される爆撃機の映像。 このシーンは規則正しいマーチが流れ、規則正しい確認行動、それをきっちり写すカメラ。これによって協和音を聞いているかのような心地よさを感じる。

未知への飛行とは違い、悲劇的な内容をある種心地よく観れるのはこのリズムのせいだと思う。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)DSCH[*] けにろん[*]

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