弱者のための映画だ！

主人公（ゴン中山に似てない？）が女の子にあげたスニーカーを、もう一度取りにいくシーンに僕はハッとした。なんて貧乏なんだろう、靴すら買えない。しかも一度あげたスニーカーをずうずうしく取りにいく、考えられない。しかもあんなボロボロを…オレなら戻れない。クソみたいなプライドがそうさせるのか、それとも恥ずかしさからか、いや、やはり僕も取りにいくだろう。貧乏がそうさせるのだ、靴が買えないから取りにいく、なんて悲しいシーンだ。しかし彼女はそのゴミ同然のスニーカーをキレイに直している。なんて可愛いんだ、なんて優しいんだ。こんな貧困な生活にも優しさが残っている。

彼女がお金をはたいて、ボンクラな美容院で化粧し、周りに笑われているシーンは悲しすぎる！「笑うな馬鹿野郎！可愛いじゃないか！少ないお金を出して奇麗にしてもらったんじゃないか、可愛いといってやれ！言ってやれよ…」うおおぉ、まるで「自転車泥棒」の世界じゃないか！単なるお笑い映画だと思っていた僕に強烈なカウンターをもらったシーンだった。

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ここからは映画とは全然関係ない話だが、僕はこの映画を全然観るつもりは無かった。 たまたま「カンフーハッスル」を観て、その流れで観ただけだった。しかも僕の家には1年前から少林サッカーのDVDが手元にある。知り合いから1年も借りていたのだ。借りるつもりは無かったのだが、会社の同僚が「サッカー好きなら絶対面白いよ」と強引に僕に貸したのだ。

この映画が公開されたのが、2002年日韓ワールドカップが開催日とたしか重なっていたはずで、僕は正直なんでこんな時に公開するんだろうと思った。4年に１回しかやらないワールドカップ、しかも日本で行われている時に、サッカー映画など観てどうする。そう思った。

すると周りの知人・同僚が「あれは凄い、ワールドカップより面白いよ！」と言ってきたのだ、僕は「冗談じゃねぇ誰が観るもんか！本物やってんだぞ。映画なんざ観ないでワールドカップ観ろ！」と言ってしまった。しかも女の子に…超迷惑である。大変申し訳ない。

まぁ、こんなくだらない理由で観なかった訳だが、観て良かったです。サイコーでし た。だけど少林サッカー2やる時は、ぜひ大会日とずらして公開して下さい、お願いします。あと長々とDVDを貸してくれた同僚に申し訳ない。さっそく返します、すみませんでした。