コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] キャリー(1976/米)

不愉快。
24

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







#####################

エレファントマン』『殺しのドレス』のネタばれあり

#####################

非常に不愉快、悪趣味。いじめ、罠、狂信・・・続々と私の嫌いな要素が現れてくる・・・『ダンサー・イン・ザ・ダーク』とまでは行かないがストーリーを進めるためにわざわざ不愉快なものを作り出してしまう・・・わざわざ・・・スーやクリスの悪魔のような顔や死ぬまでキャリーを騙し続けていたトミーやパーティで笑っていた人間全て不愉快。しかもバケツをひっくり返すシーンは焦らしに焦らしやがる・・・そんなシーンをたっぷり見せたかったとしたら監督の神経を疑うよ・・・悪趣味。まあパーティが始まった辺りからは最早キャリーがどれだけ周りの人間をやっつけるかだけに焦点が絞られてくるわけだが、なんか意外にあっさりで拍子抜け。やられる/やるのバランスが取れていないので後味悪!

ただシシー・スペイセクだけは5点もの。彼女の演技は迫真だ。

ラストにはドキッとしなかったといえば嘘になるが、不必要だと思う。あの描写によって彼女は気色悪いモンスターと変わらなくなってしまった。

少し『エレファントマン』と共通した構造だ。最初に不幸だった主人公(両者;披攻撃)が恐らく人生初の至福の時(エレファントマン;劇場のシーンなど、キャリー;トニーと一緒のシーン)を味わう。そして最終的にどちらの場合もある意味「自滅」していく。前者は自殺し、後者は超能力を爆発させてしまう。決定的に異なるのは前者が信頼できる人物を作り満ち足りた状況で結末を迎えるのに対し、キャリーは最後まで人間に対し怒りやその他を抱いている。そこが哀しい。究極の自己防御としての自滅だったのかもしれない。

#オープニングのシャワーシーンとラストの夢落ち、『殺しのドレス』と同じだって!よく堂々とやるなあ。

(評価:★2)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)ギスジ[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。