最大の粗はカール・マルデン（この微妙なキャスティングはかなり好きだ）演ずる老人が盲目であるという設定が､殆どまったく意味をなしていないこと｡ホラー映画としては極めて特色のある､魅力的なケースなのに､例えば彼を怖がらせるだとか､トリックに使うような使い方をしていなかったのは非常に勿体無い｡最後に､「実は彼の目は見えていた」なんてどんでん返しを期待していたが､これもあっけなく終わってしまった｡巧くするとこの作品の最大のウリになっただろうに・・・｡

それと､登場人物が多い割にキャラが薄くて顔の区別もあまり出来ず､ストーリーがとても理解しづらかった｡犯人は結局前半部のどこに出ていたんだ?覚えてなかったよ｡ただカトリーヌ・スパークは綺麗でしたがね｡

残酷描写も今回はあまりなかったなあ・・・｡

こうしてみると､粗だらけな作品だが､不思議とつまらなくはない｡最後まで退屈はしなかったのでぎりぎり４点てところだな。