うーん、第一印象はとにかくとにかく騒々しい！しゃべりが止まらんのよ！まるでラップみたい｡ソフィア・ローレン以前のイタリアがなりたて女王はアンナ・マニャーニだったのか｡彼女だけでなくみんな怒鳴って怒鳴って怒鳴りまくる｡

でもそれだけじゃあない｡マニャｰニにの愛だ｡やっていることは完璧にステージママなんだけど、ぜんぜんその筋の人間のようなぎすぎすした感じがない｡結構卑劣な手段を使ったり子供なぞお構いなし（しゃべりまくるマニャーニと舌足らずな娘の対比が良いね)のように見えるが、根幹にあるのはやさしさ。愛娘がどんなミスをしようと、ぐずったりしようと決して冷めた対応を取らない｡決定的なのは試写室での笑いに対する怒りと悲しみ｡この人はとても感情豊かだ｡契約拒否後の‘本物の’涙はどんな涙よりも美しい｡