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[コメント] ALWAYS 三丁目の夕日(2005/日)

箱庭的な閉塞感
あなぐま

力道山、三種の神器、野球盤、駄菓子屋といった表層的なキーワードで昭和30年代を描写しようとしているが、それはあくまでも現在から見た当時でしかないのではないか。同じ街角の様子しか写らず、まるでナンジャタウンで撮影しているかのような箱庭的な閉塞感は、どこにも向かわずに願望としての過去をつくり上げることに安住する作品自体の閉塞性を示しているかのようだ。貧しいけれどもみんな一所懸命で純粋だった……なぜそんな嘘にしがみつかなければならないのか。すべてはその世界観が優先しているので、ストーリーは散漫だし、キャラクター造形(特に作家)は雑だし、音楽はうるさいだけで何の効果もない。

(評価:★1)

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