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[コメント] トランスアメリカ(2005/米)

この、軽さ・重さ持ち合わせてるのが、人間なのでは?['07.1.9ギンレイホール]
直人

テーマ的にはアルモドバルの『オール・アバウト・マイ・マザー』(こちらも名作)を髣髴とさせるが、こちらの方がヒネりがあって映画としても面白いし優しく厳しく深い。

不幸てんこ盛りという意味では『嫌われ松子の一生』を髣髴とさせるが、描き方は正反対。

所詮、自分のせいなくせに人のせいにし、ことさら過剰に泣き喚き、叫び、全く同情出来ない「悲劇のヒロイン症候群」な『嫌われ〜』の主人公に対し、全て自分のせいである事を受け止め、考え、善処しようとする。

でも、どこかで「どうにかなるさ」的な軽さも持ち合わせる『トランス〜』の主人公。この、軽さ・重さ持ち合わせてるのが、人間なのでは?

米ドラマ『デスパレートな妻たち』でも好演してるフェシリティ・ハフマンが、性転換手術途中のヒロイン(?)を恐ろしいほどの演技力で完璧なまでに体現している。終盤の演じ分けは凄まじいばかり。

息子役のケヴィン・ゼガーズは、かなり際どいシーンも演じていてビックリ。

(評価:★5)

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