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[コメント] おっぱいバレー(2009/日)

見終わってからポロポロ泣いてる私に、友達がびっくりしてたさ。
picolax

「面白かったけど、なーんも残らなかった」って、一緒に見た友達は言ってました。確かに普通に見たら、この映画はそんなものかも知れません。

でも、「面白い/面白くない」の次元を超えて刺さったんです。私にとってこの映画は。それは、遠い遠い20年前の記憶を思い出させてしまったから。

ごめんなさい、以下、私のただの思い出話です。時間のある方だけ、どうぞ。

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中学校のとき、私は主人公の男子たちと同じように弱小バレー部に所属していました。 弱小だからといって、一生懸命練習に励むわけでもなく、唯一の必殺技が 「いくよ、次、“A”スペシャルね!」とハッタリをかまして 相手をビビらせたあげく、フェイントして点数を稼ぐという 一度しか通用しない姑息な技を使って成功しては喜ぶといった、 本当にバカレベルも映画の男子たちと変わらないバカ女子チームでした。 (もちろん、万年一回戦負け)

それが一変する日がやってきました。私は突然男子バレー部のひとりに恋してしまったのです。(ちなみに、男子はそこそこ強かった)

ぶっちゃけそれは私にとって初恋でして。まぁ、恋すると女の子は乙女になるわけじゃないですか。それから(彼と一緒の)部活の日々がそれはもうキラッキラに光りだしまして。とにかく、彼にいいところを見せたくてしょうがなくて練習をひたすらがんばってました。

通称「地獄の門」と言われた、空のてっぺんまで届きそうな神社の長い階段を、いつも先を走っている彼の白いかかとを見つめながら一生懸命追いかけていたこと。

「地獄の門」を登り終えて初めて出会える、いちめんの青い空と白い雲と眩しい太陽と そして「遅い!」と文句を言いながら迎えてくれる彼の笑顔が大好きだったこと。

ランニングの途中でこっそり隠れてひと休みしていた神社の裏で、なぜか口論になって牛乳ぶっかけられて泣きながらエルボーで応戦した、いまだに原因が思い出せないケンカをしたこと。

彼が別のポニーテールの女の子の髪を引っ張って、からかっている様子がうらやましくて髪を伸ばそうと思ったこと。(これバレー関係ないか)

そういう小さくて可愛らしくて思い出すと泣きたくなるくらい、眩しい思い出の数々が、映画の男子たちがおっぱいのために必死でがんばる姿とシンクロして次から次に胸をよぎりまして。

私は今や三十路を超え、さすがに「24時間1分1秒彼が大好き!」なんて恋愛はもうしませんし。古びた体育館で、白いボールを懸命に追いかけてアタックを打つことも、 カビだらけの木造ロッカーで、汗だらけのユニフォームを脱ぎながら 「ねー、帰りミルクセーキ飲んで帰らん?」なんて会話も、 短い髪を無理やり上げてポニーテールにして 彼に見つけてほしくてそわそわするようなことも、

もうしないわけですよ。

でも、いまだにその思い出の数々は 月日を重ねても、こうやって蘇っては胸に響くんです。

おっぱいのために、一生懸命になった男子たちは 大人になっても、そのことはきっと一生忘れません。 30才になっても40才になっても、おっぱいをみては思い出すに違いない青春。 こんな素敵な話、しかも実話だって言うじゃない。 もう、おっぱいって、おっぱいへの情熱ってすごすぎて素敵すぎる。

そりゃ泣くさ。

映画に関わったすべての人たちに 「素敵な映画でしたよ」って心から伝えたいです。 私にとっては、そんな映画でした。

VIVA!青春!

(評価:★5)

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