コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ヒズ・ガール・フライデー(1940/米)

こんな結末のために・・・。
HW

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







怒涛のマシンガントークで焦点がボヤけ気味だが、要するに、身勝手男と尻軽女が勝手に復縁(到底長く続きそうには見えないが・・・)するだけの極めてバカバカしい物語。死刑囚は様々な思惑から生死を弄ばれ、その死刑中止を懇願する女は屈辱と憤怒の中で窓から飛び降り、誠実な婚約者は訳も分からぬまま留置場に打ち込まれまくった挙句に自分の知らぬ所で捨てられ・・・と周囲に悲惨な出来事が起きるだけ起きて、何の賞罰も救済(死刑は無くなったが、ただの商業的・政治的駆け引きの結果)もないまま気味の悪いほど能天気なハッピーエンド(?)へ。当然、人を道具のようにしか扱わないケーリー・グラントの驕り高ぶった暴力的振る舞いに反省の色は最後まで見られず、彼の謀略の成功でしかない結末には何の快感も見出せない。イライラばかりが募った。この異常なハイテンションに感情移入など求められていないのだろうが、この主役二人には本当に好意を抱かせるスキも無い。

「映画の楽しみ方が成ってない」「コメディが分かってない」と叱られそうだが、演出がいくら良くても、このストーリーは本当に酷いと思う。主役の男女関係は余計だった。

(評価:★2)

投票

このコメントを気に入った人達 (3 人)モノリス砥石 けにろん[*] Orpheus

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。