新海先生の娘さん、悲惨な被虐待児なんか演らされてかわいそう。『ミセス・ノイズィ』でもひどい目にあってたので、今後もこういった仕事が続くとしたら更に気の毒なことだ。

デリヘル客と北村匠海、北村匠海と森山未來の古い因縁がやや唐突に明かされる。因果もさだめもガンガン後づけし、前後篇2本使ってのセットアップはさすがにやりすぎと呆れたものの、その甲斐あってか最後の試合はイヤでも盛り上がる。後楽園ホールはやはり素晴らしい会場で、ここ以外のロケーションは考えられない。撮りかたや試合展開に若干の不満はあれど、役者の頑張りはたいへんなものだ。何に勝ったわけでもなく、何が解決したわけでなくても、苦い人生からの解放感は確かに感じられる。でも実家は出てった方がいいと思う。