[コメント] ダイアリー・オブ・ザ・デッド(2007/米)
情報革命という今日的なテーマはゾンビが今なお「生きた」素材として健在である証明だ。ただ情報テクノロジーを扱う映画のため、テクノロジーに関するごまかしは非常に気になった。
■学生が担いでいる大きなカメラの規格はHDカムで、記録メディアはHDカムテープである。HDカムテープをPCでノンリニア編集するならば、まず素材の実尺ぶんの時間を費やしてHDDに取り込みを行わねばならず、それはこの映画のようにちょっと立ち寄った黒人キャンプでサラリと出来る作業ではない。これをごまかすため、劇中では記録メディアの描写は全然ない。
■映像をネットにアップするのも短時間でできる作業ではなく、非常に苦しい。あのキャンプに高速回線が存在したとしても、それがきちんと機能していては社会的混乱という状況設定と矛盾する。
■YoutubeやMySpaceが来年もちゃんと存続する保証のない時代において、固有名詞を出すのは結構勇気ある判断だったと思う。
■バッテリー警告が映像に焼きつくふざけたカメラなど、この世に存在しない。あれはファインダー表示をイメージしてきちんと加工された映像であり、フェイクドキュメンタリーという大前提の根幹が危うくなるカットだった。
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