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[コメント] 喜劇とんかつ一代(1963/日)

これは凄い。喜劇映画然としたベタなギャグと後期ルイス・ブニュエルばりのシュールなテイストがぶっきらぼうに同居しているのだから、戦慄を禁じ得ない。
太陽と戦慄

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







三木のり平演じるクロレラ研究者(兼業で按摩もやっているという無茶苦茶なキャラクター設定)のいかがわしさが出色だが、工事現場でフランキー堺がクレーンで吊り上げられるシーン(カメラはその事態を冷静に見つめ、フランキーは平然としている)など単なるギャグを超えた不条理演出には驚嘆した。

見合いの席で机の上に乗って踊りだしたりする娘の気狂いっぷりにも、僕は爆笑しながらある種の感動を覚えてしまうのである。よくもこの時代に、ここまでデタラメでぶっ飛んだ、楽しい映画を作れたものだ。川島雄三恐るべし。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ゑぎ[*] さいもん[*] 直人[*]

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