…そこで右の人が寝てた。

分かりにくいかな？　分かりやすく書いたつもりなんだけど。

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正直、これを秀作と呼ぶか？　と言われると悩む。不必要なカットは多いし、何よりこれほど眠気を誘われた映画は、個人的にはタルコフスキーの『サクリファイス』以来だ。

が、だからと言ってこれが駄作かと言われると、これもまた悩んでしまう。なぜなら、この映画を観ながら寝ることは、それもひとつのこの映画の見方でもあるような気がするから。そう、「１回目は寝ちゃったんだよね」とか言いながら、たそがれたい時に何度でもＤＶＤを取り出すような、そんな映画。

この映画以上の傑作は山ほどあるだろう。が、たまにはそんな自分自身の凝り固まった映画感を振り捨てて、心ゆくまでこんな映画に浸るのもいいのかもしれない。