ガブリエルアン・カットグラさんのコメント: 点数順
博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964/英) | テロップは謳う。「このような事故は絶対に起こらないと合衆国空軍は保証する」…と。その「保証」と本篇との間の絶望的なギャップの大きさ…これこそが真のブラック。この時既に、全世界は発狂していたに違いない。 | [投票(20)] | |
シャイニング(1980/英) | 原作者のキングには不評とのこと…まさにモーツァルトを目の当たりにしたサリエリの如し。…人里離れた巨大ホテルに充満した「空気」をいつのまにか観る者の胸いっぱいに吸わせているキューブリックの手練。…やがてそれは「狂気」へと…。 | [投票(13)] | |
ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999/米) | 「想像力」と「純粋な好奇心」を観る者に要求する野心作。両方に自信のある人は、他で類を見ない恐怖を体験できるだろう。 | [投票(12)] | |
許されざる者(1992/米) | 「許されざる者」とは誰のコト? [review] | [投票(12)] | |
シンドラーのリスト(1993/米) | やれることをやってしまった「狂気」がある。やれることを実行に移した「勇気」がある。…そして、忘れてはならない「赤色」がある。 | [投票(10)] | |
マーズ・アタック!(1996/米) | 「傑作選」より:最高にきゅ〜とでお茶目な火星人っ!巨大ロボ・ボーリング・記念撮影・ゴジラ・ケンカ…はては大粒の涙までっ!…大挙出演する豪華スターのマジメな熱演(笑)もいいっ!だがやはり嬉しいのはUFOっ!あっワーナーのロゴにも(笑)っ! | [投票(9)] | |
2001年宇宙の旅(1968/米=英) | 「映像が文学をレイプした作品」とSF作家のレイ・ブラッドベリは語った。それは、文学の「敗北宣言」。…宇宙が無限であるが如く、この作品もまた、無限…モノリスが導くのは、果てしなく広がる創造的宇宙への壮大なるオデッセィ…答えは、いらない。 | [投票(9)] | |
時計じかけのオレンジ(1971/英) | じつに不思議なタイトルである。「時計じかけ」はともかく…何故ゆえ「オレンジ」?時計じかけだから腐らないしかじらなければその正体もバレはしない。だが…食べられないオレンジに何の意味がある?無機物化した有機体に対する痛烈な皮肉。 | [投票(9)] | |
アイアン・ジャイアント(1999/米) | 巨大ロボットと少年の友情をリリカル(原作者は詩人であるそうな)に描いた感動作。今作品に限り(?)、涙を流したと告白するのは全く恥ずかしくないので、該当者は申告するように(笑)。舞台背景に冷戦が設定されてる鋭い作品でもある。 | [投票(8)] | |
野のユリ(1963/米) | はっきり言って、メルヘン。もっとはっきり言えば、だいじなだいじな宝物。おそらく原題は、この作品の存在そのものを指しているのだろう。まさに映画界の中でひっそりと咲く小さくて可憐な花である。知る人ぞ知る、珠玉の名作。 | [投票(7)] | |
市民ケーン(1941/米) | 何と本編がたったの2時間しかない!鑑賞後、誰もがこのことに驚愕を禁じ得ないはずだ。一体いかなる叡智がこの2時間を可能にしたのか…21世紀の今日に至っても、謎は謎のままである。 | [投票(7)] | |
ルパン三世 カリオストロの城(1979/日) | 大切なモノを見失ったが故に傷ついた体を横たえ、ただ裁きを待つばかりだったセピア色の庭園で彼が出会ったのは…。ルパンは、心を盗んだのではなく、じつは、とうの昔に盗まれていたのかもしれない。…最近、私はそんなコトを想うようになっている。 | [投票(6)] | |
トカレフ(1994/日) | 圧倒的に濃密な絵。…やや御都合主義的なストーリー展開が気にはなるが、その凝った映像ゆえ、忘れられない名場面が多い。「懐かしい恐怖」…とでも言えばいいのか、そんな感情を想起させるラストのBGMに酔いしれる。 | [投票(6)] | |
現金に体を張れ(1956/米) | 封切りでリアルタイムに観られなかったことを、誰もが悔やんでいるはず。ドキュメンタリー風の時間軸の構成という、当時としては革命的な手法に驚かされた幸福な観客…そして会心の笑みを独り浮かべたであろうキューブリック。 | [投票(6)] | |
バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2(1989/米) | これほど続編をわくわくしながら待ち望んだ作品はなかった。 | [投票(6)] | |
浮き雲(1996/フィンランド) | 観ると少し暖まる。冷えて硬くなった心がほぐれる程度に。観ると少し元気も出る。明日もう一日だけでも頑張ってみようと思える程度に。…静かでエレガントな好篇。 | [投票(6)] | |
お熱いのがお好き(1959/米) | 「傑作選」より:うーむ。殿方おふたりの「あの」いでたちだけですでに爆笑しちゃうのに、のみならずマリリン・モンローのお色気もだいばくはつ!とにもかくにも豪快な艶笑コメディの傑作!!…でもさぁ、あの女装…だれか気付こうよ(笑)。 | [投票(5)] | |
天空の城ラピュタ(1986/日) | 傑作。特に、前半の要塞シーンはアニメ映画史上屈指の名場面といっても過言ではない。また、ロボットの内包する二面性と「土から離れては生きられないのよ!」というシータのセリフに注目。「自然との共生」というテーマは、全宮崎作品中最も説得力がある。 | [投票(5)] | |
CUBE(1997/カナダ) | たったひとつの…というアイデアもさることながら、やはり特筆すべきはそれを観賞中まったく感じさせない、息詰まる程に完璧な世界観の構築。全てが謎につつまれた死の迷宮の先にあるものはいったいなに?…ある種哲学的な趣きさえ感じられる、不条理ホラー。 | [投票(5)] | |
宇宙戦争(1953/米) | 「傑作選」より:特筆すべきは官能的なまでの美しさと不気味さを併せ持つウォー・マシーンの妖しい魅力。飛んでいるその真下の地面に火花が散っているあたり、芸が細かい。…さらには、全篇に漂う絶望感にも注目したい。地球は、もう駄目かもしれない…。 | [投票(5)] |