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[コメント] ローマの休日(1953/米)

「素晴らしい」の一言に尽きる 2004年1月1日劇場鑑賞2004年1月2日劇場鑑賞
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







初めてこれを観たのは中学の体育館での上映会。開始20分もせずに爆睡。

そんで、劇場鑑賞一度目はオールナイト行ってその後すぐバイト行って、バイト終わってから直ぐの鑑賞だったので最初から最後まで寝てしまった、と言うヘマをしてしまったので翌日再鑑賞。

もう「素晴らしい」の一言に尽きる。

ラブコメを見てここまで胸が高鳴り心臓バクバクになったのは初めて。オードリー・ヘプバーンの美しさではない、グレゴリー・ペックの「憎いぜ、この野郎!」(謎)ぶりではない。ラブストーリーとして一級品だから。そりゃこの主役二人の素晴らしさも影響しているんだろうけど、とにかく見終わった時は「素晴らしい」の一言しか思い浮かばなかった映画。

「世紀を越えて愛されている」だとか「色褪せない不朽の名作」と呼ばれている本作ですが、二度の鑑賞で二度とも開始数分で寝てしまっているだけに「はん、どーせタラタラしたクラシックムービーだろ。『ウェスト・サイド物語』みたいなクソ映画だったらスクリーン引き裂いて(以下略)」と勝手に映画を妄想して先入観バリバリで見に行った。

とんでもない。俺は近年ネタ不足なハリウッドが、どうして今でも愛され、そしていつまでも「映画の都」と呼ばれているのか、それを身をもって体感した。(所でこれてハリウッドの映画ですよね?パラマウントだし)

オードリー・ヘプバーンは言うまでもなくキュート。そんな彼女が本気で楽しそうにはしゃぎまわっている様子を観て居ると自然に笑みがこぼれてニヤニヤしてくる。何度も言うけど、これは単純に主役二人の持ち得る力だけではなく、それを最大限に引き出している脚本と監督の演出力の凄さだと思う。

だって現に俺は「口の裂けた娼婦に突然王子様が現れて幸せにしてくれる」て内容の『プリティ・ウーマン』を見ても面白いとは思わなかったぞ(関係ない)

それに、単純に主役が素晴らしいから、だけであのラストの切なさを表現できる訳が無い。

「永遠に続くたった一日の恋」。この甘くも切ないコピーは完璧に的を得ている。本当に甘い。甘い。甘い。甘い。甘いのだぁぁぁぁぁぁ!!そんでもって切ない。甘酸っぱい。大使館に戻っていくオードリーの姿では無くて、ラストの記者会見の切なさ・・・嗚呼、素晴らしい。思い出しただけでニヤニヤしてくる(謎

最初は駄々コネまくりの王女が、ローマで「休日」を過ごす事により成長して戻ってきた時の変わり様。思わずニヤニヤ(謎

ラストの記者会見で写真を渡すシーン。あのシーンで俺は完璧に映画の人物と時間を共有していた。何か他の皆に勝ち誇った気分になっていたのだ。「俺はアン王女と休日を過ごしたんだぞ」という優越感を感じてまたもニヤニヤ。

そしてグレゴリー・ペックに対する、一日前の「王女」ではなく「一人の女性」としての対応ではなく、「一人の女性」ではなく「王女」としての対応に俺は目頭を熱くした。

そしてプレス会場を後にするグレゴリー・ペックの後ろからアン王女がひょっこり姿を現すラストを望みつつも、切なくも「当然」のラストを迎える。

ここで二人が抱き合って終わるラストを想像していたが、恐らくそれよりもこの「誰も現れないラスト」が一番素晴らしいと思う。このラストがあるからこの映画は名作足り得るのだろう、と一人納得しながら、ハリウッドの奥深さを身をもって感じながら、劇場を後にするのでした・・・

と、数日経った今でも思い出すと興奮してしまいマトモなレビューが書けずいつも以上に文章構造がメチャクチャに・・・あーあ(苦笑)

(評価:★5)

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